玉川徹氏 モーニングショー出演前夜に見る番組「15分ずつ日曜の夜から木曜の夜まで必ず寝る前に」2024/7/18 14:05(最終更新 7/18 22:06)
記事配信 スポニチ
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が18日、自身がパーソナリティーを務める、TOKYO FM「ラジオのタマカワ」(木曜前11・30)に出演。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)出演の前夜に必ず視聴しているテレビ番組を明かした。
この日のゲストは、酒場詩人の吉田類(75)で、吉田が登場すると、玉川氏は「僕、毎日、毎晩見ているんですよ、吉田さんの酒場放浪記」と、BS―TBS「吉田類の酒場放浪記」(月曜後9・00)に言及。そして、「15分4本で1回じゃないですか。それをちゃんと小分けにして、15分ずつ毎日、日曜の夜から木曜の夜まで必ず寝る前に見るんですよ」と明かした。
その理由について「僕は2015年から羽鳥慎一モーニングショーのレギュラーをやることになって、それまでは週1、2回だったんですよ、出演が。だけど、レギュラーで週5回出るとなると、生活変えないとダメだっていうことになったんですよね。夜遅く起きてたら無理だから。もう毎日9時半に寝てるんですよ」と言い、「眠れないじゃないですか、9時半なんて。それで薬とか飲むのは嫌だなって思って、何をしたら僕は眠くなるんだろうと思っていた時に吉田さんの酒場放浪記を見たら、すごくリラックスして眠くなったんです。すみません、もちろん見終わってですよ。眠くなったんで、あっこれだって思って、それからずっと10年、毎日見ています」と説明した。【以下略】
Wikipediaの『吉田類の酒場放浪記』の項目記事には、「玉川徹は、自身がレギュラーを務める『羽鳥慎一モーニングショー』の番組内で、当番組のファンであることをしばしば公言している。」とあって、玉川氏は筋金入りのファンのようだし、また玉川氏の好みにケチをつけるつもりは毛頭ないし、またファンに対しても番組を批判するつもりはない。
『吉田類の酒場放浪記』は、私も以前よく見ていたのだが、下町の居酒屋での常連客との交流がなんとも面白く、また紹介されるさまざまな酒のつまみというか酒の肴がなんとも興味深く食欲をくすぐるし、酒が強くない私でも、酒が少し飲みたくなりつつ、全体として肩ひじを張らずにリラックスして観ることができる番組であって、一時はけっこうとりこになっていた。その人気のほどは納得できる。もちろん、吉田類の飄々とした酒好きの文人めいたキャラクターとその軽妙洒脱な語り口が番組の人気を支えていることは言うまでもない。
私が見始めたのはいつ頃だったか覚えていないのだが、数年前のことだろうが、その頃から、なんとなく、吉田類の酒の飲み方が、酒好きでも大酒飲みでもない、なにか遠慮がちで、どちらかというと酒嫌いの人間の飲み方ではないかと不思議に思えてならなかった。
もちろんテレビ番組であって、取材先の居酒屋で酒を飲みすぎで呂律が回らいないくらい酔ってしまっては番組ができないから、酒を飲む量は抑え、ちびちびとしか飲まないだろうし、またプロのタレントではないので、それなりに緊張していて、酒を心から味わうということは番組内でできないのかもしれない(とはいえ吉田類は、緊張感など微塵もなく番組を進行させているのだが)。
類似の番組は多いのだが、レポーターが、最後には明らかに酔っぱらっているとわかることもあるのだが、吉田類はそのようなことはない。それが酒の強さの証しと思われているのかもしれないが、私には最初から酒を控えていて飲んでいない証しにしか思われなかった。
実際、番組内で吉田類は、出された酒を、舐めるだけか、少しすするだけで、ごくごくと飲み干すことは絶対にないし、グイっと一口飲むということもない。吉田類に興味があるのは、酒の肴や料理であって、酒ではなく料理をおいしそうに口に運び、料理に対しては箸が進む。
グラスを手に常連客に声をかけてまわるのだが、その時グラスの全体の5分の4ほどにはつねに酒が入っている。常連客に酒を注がれても、その5分の4に注がれるわけだから、量はごくわずか。それを全部飲み干すことは絶対にない。
繰り返すが、酒を飲みすぎて酔っぱらってしまったら、番組にならないので、酒を抑えているのだろうと推測できるのだが、しかし、酒ではなく料理のほうに関心があり(料理はほんとうにおいしそうに食べる)、酒を飲んでいるシーンはほとんどないことから、ほんとうに酒好きなのか疑念が生まれるのだ。
番組の最後には、取材した居酒屋から出てきて、まだ夜も早いので、もう一軒回ってから帰ろうかと思いますと語って、夜の街に消えていく。これが毎回のお決まりだが、視ているほうは、あんなにちびりちびりしかお酒を飲まない人間が、なぜ二軒目に行こうとするのか、わざとらしさにうんざりする。そういえば、番組中、吉田類は、酒を一口すすると、なんとガッツポーズをすることが多い。類似の番組は多いが酒のうまさにガッツポーズをするレポーターなどいない。その、酒好きを強調するオーバーなリアクションが鼻につく【あと付け加えると、吉田類は一晩に日本酒を一升飲むこともあると語っているだが、あんなにちびちびりの飲み方では何時間かかるのだろう。まあ、夜が明けるまで飲むのだろうが、あんなに酒の肴をがつがつ食べていたら、夜明けまでにおなかいっぱいになる、つまり酒は入っていかないのではないか。】
実は吉田類には「下戸疑惑」というのが前からついてまわっている(週刊文春でもとりあげられたらしい)。番組での酒の飲み方からすれば、その疑惑はよくわかる。
とはいえほんとうに下戸ならば、番組を引き受けないだろう(ただしほんとうに下戸だったら、その酒好きポーズは顕彰に値する)。私は番組を最初から見ているわけではないで、以前は、番組内で、豪快な飲みっぷりをしていたのかもしれないが、それが健康上の理由か、それ以外の何らかの事情で、酒が飲めなくなったのではないか。飲んでもせいぜい舐める程度の飲み方しかできなくなったのでは。そう思わずにはいられない。
玉川氏は、安らかな眠りへといざなわれる心癒される番組として『吉田類の酒場放浪記』を視るということだが、私などは、この番組を視るたびに、吉田類はどうしてもっとおいしそうにぐいっと酒を飲まないのだ、吉田類はどうしておかずばかりおいそうに食べているのだ(ほんとうの酒好きは、肴とか料理には手をつけないぞ――それがよい酒の飲み方かどうかはべつにして)、吉田類はほんとうは下戸ではないか、それが気になって、夜も眠れなくなる。そのため安らかな睡眠を確保するために、私は今では視るのをやめた。