2023年03月09日

R-1 やらせ疑惑

こんな記事があった:

『R-1』やらせ疑惑だけじゃなかった…物議醸す出場者への無礼な“もう一つのミス”
『女性自身』の意見 •3月8日 14:35

田津原理音(29)が21代王者に輝いた今年の『R-1グランプリ』(関西テレビ・フジテレビ系)。一方で、得点の誤表示による“やらせ疑惑”が広く波紋を呼んだばかり。

「決勝1stステージのトップバッターは、Yes!アキトさん(32)でした。彼のネタを5人の審査員が採点した結果、合計456点を獲得。しかし、出場者の順位を表示するステージ中央のモニターに、一瞬だけ『田津原理音 470点』の文字が映し出されたのです。しかも、7番目に登場した田津原さんの得点『470点』だったため、“デキレースでは”との疑いが視聴者の間で広まってしまったのです」(テレビ局関係者)

騒動を受けて、関西テレビは公式サイト上に経緯や原因を報告。まず、《優勝された田津原理音さんをはじめ出場者の皆さまのファーストステージの得点、さらにはファイナルステージでの決選投票の結果は、生放送内での審査員の厳正な審査によるもので、リハーサル時に前もって審査をしていたことや、あらかじめ優勝者を決定していたという事実は一切ございません》と疑惑を否定。

その上で、《本番前に行った得点発表のリハーサル内の動作確認において使用した、仮のデータ「田津原理音 470点」が、システム上に残っていたことに起因するものです》と説明している。【以下略。】

実際にR1決勝がやらせなのかどうか、判断する材料はないが、しかし、やらせではなく単なるミスだという弁解にも説得力はない。

まあ「田津原理音 470点」という表示が、実際のパフォーマンスの素晴らしさと一致していたから、つっこんだ追求はないようだが、やらせ、出来レースであった可能性は捨てきれない。

5人の審査員全員を買収するのはむつかしいとか、スタッフ全員をまきこんでの八百長は発覚する可能性が高いということで、やらせを否定する弁解があったが、お粗末な弁解である。

審査員5人全員を買収する必要はない。一人だけ買収すればいい。その審査員の点数だけを「中の人」が操作すれば、その一人の審査員の点数次第で優勝が決まるだろうから、特定の出演者を優勝させることは簡単である。

こんなことを考えたのは、ほかでもない2022年12月18日に放送されたテレビ朝日のバラエティ番組『くりぃむナンタラ』第46回「次の審査員は俺だ-1グランプリ!」を観たからである。

いうまでもなく12月18日のM1グランプリのすぐあとに放送されたこの番組では、上田晋也長、長谷川忍(シソンヌ)、ヒコロヒー、山里亮太(南海キャンディーズ)の4人がM-1グランプリのような番組で審査員を務めたらどうなるのかという企画で、実際に芸人のパフォーマンス(錦鯉、マジメニマフィン、JP、原口あきまさ、ゴンゾー、こまつ、おぼん・こぼん)のネタを観たあと、4人が自分の出した点数にもとづいてコメントするものだった。ポイントは、有田哲平が4人の評点を勝手に決めて、4人はその評点に従って感想を述べなければならないということである。

スタジオでも大いに受けたパフォーマンスに対して、有田から低い点数を割り振られたゲスト(審査員)が、苦し紛れに適当なコメントをするのが笑いのポイントとなる。あるいはどうみてもひどいパフォーマンスに対し、有田から高得点を割り振られたゲストも悪戦苦闘しながら褒めまくらなければならない。

この企画は、審査員の出す評価を、べつのところで操作・決定してるという、とんでもない想定で笑いをとっているのだが、今回のR-1の不祥事からわかることは、審査員を買収して、審査員に評点を決めさせるのではなくて、彼等の意志とは無関係に、べつのところで評点を操作できるという可能性である。

実際、審査員が何もしなくても「田津原理音 470点」の文字をモニターに出せるということは、審査員の出す評点を自由に操作できるという可能性の証明ではないだろうか。

また5人の審査員全員を買収しなくても一人だけ買収すればなんとなるのだから、この方式で出来レースはけっこう簡単に実現できる。

もうひとつ、「田津原理音 470点」の文字がモニターに出たのは、システム操作のうえのミスということになっているが、これもミスではないだろう。おそらく、こうしたやらせに怒ったスタッフが、あえて、モニターのミスを起こして、実態を知らしめたということではないだろうか。

私がスタッフで、良心が残っていたとすれば、「中の人」によるこうした勝手な出来レースは、芸人に対しても失礼だし、審査員の評価をないがしろにするものであって許しがたい、そのため不正を臭わせるような「ミス」を絶対に周到に意図的に起こすと思う。

今回、優勝者は、そうした操作がなくても、優勝していただろうから、優勝者に対しても失礼なことである。「中の人」のしわざかどうか、わからないが、「中の人」あるいはそれに類する人たちが弾劾されてしかるべきである。
posted by ohashi at 08:56| コメント | 更新情報をチェックする