『エブ・エブ』を観ていると、頭のなかで、ああコインランドリーが舞台の映画だと認識するのだけれど、ある時点で、COIN LAUNDRYの文字がでかでかと建物の入口の上部にみえてくる、しかも、一瞬ではなく、思わせぶりにすこし時間をかけて。アメリカでもコインランドリーというのだと、驚いた。あるいはその提示の仕方からして、ちょっと変わった言い方でしょうと観客に訴えかけるものだったのか――つまり中国系アメリカ人が店の名前に変な表現を使っているという含意なのか。
ネット上にこんな記事をみつけた。
coin laundry (コインランドリー)は和製英語ではなかった!
2019/6/13 『受験英語』
この記事”Inside The Newly Opened La Quinta Inn & Suites In The Oil Center“を読んでいたら”customer accessible coin laundry room”という英単語が目に飛び込んできた。コインランドリーはてっきり和製英語だと思い込んでいたので、アメリカでもコインランドリーって言うのを知って驚かされた。留学中は、washer machineとしか言ってなかったのでなおさらである。ネットで検索するとニュースサイトでも普通にcoin laundryという単語が使われている。wikiで調べてみると、アメリカではlaundromatという単語がより一般的で、イギリスでは、launderetteやlaundretteと言うとのことである。ごくまれに、washateriasという単語も使われると書いてある。
このサイトによると、coin-operated laundry (coin-op laundry)、self-service laundry、coin washという単語がコインランドリーという意味で使われている。ただ、このサイトのアメリカ人のように、coin laundryなんていう英単語は使ったことが無いという人間もいるので、アメリカではlaundromat、イギリスではlaunderetteを使うようにした方が無難かもしれない。日本の場合は当然coin laundryの一択しかない。
要は、アメリカにはcoin laundryという表現がある。ただし一般的ではないかもしれないし、全く認知されないかもしれないということ。
しかし『エブ・エブ』の人気で、coin laundryという表記が定着するかもしれない(あるいはすでに定着しているのかもしれない)。
またcoin laundryは和製英語という考え方自体が間違っている可能性も出てきた。coin laundryというのは和製英語とは思えないほど、もっともらしい英語表現になっているのだから。解明が待たれる。