安倍元首相の国葬が終わったのだが、凶弾に倒れた人間として、壮大な葬儀にこれほど似つかわしくない人物はないだろう。
たとえばケケネディ大統領、あるいはキング牧師は、ともに凶弾に倒れたのだが、その葬儀(ケネディ大統領の場合、大統領なのでアメリカでは国葬となった)は深い悲しみに包まれた。彼らには反対派もいたし、また彼ら自身、完全無欠な人間ではなかったが、長所が欠点をはるかに上回っていた。二人は、その死が惜しまれた偉大な人物だった。少なくとも二人は統一教会とは無縁だった。
安倍元首相の国葬の場合、たとえそれが国会の審議を経たうえでのことだとしても(実際、衆参両院で与党自民党(これからは自民統一教会と呼ぶが)が過半数を占めているので、国会による承認が得られることはまちがいなのだが)、国葬には値しないと考える日本人は数多く、世論調査の結果がどうでれ、それこそ全人口の過半数は存在するだろう(実際、世論調査では過半数を上回っているのだが)。
自民党の村上誠一郎は、安倍元首相の政権運営が「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と発言したが、よくぞここまで言ったと称賛の声が上がったと同時に、このことは国民の過半数以上が知っていることでもあった。
「森友・籠池泰典氏が安倍氏国葬をブッタ斬り「ウソを突き倒して国民をだました」(2022/09/28株式会社東京スポーツ新聞社)という記事(抜粋)によれば、
安倍晋三元首相(享年67)の国葬は賛否が分かれたまま開催された。安倍氏とは因縁浅からぬ仲の学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長(69)は、国葬に値しないと主張した。
かつて政治団体「日本会議」の会員だった籠池氏は、旧統一教会が日本会議の中に入って活動しているのを知っており、何度も反対したが上層部にはねつけられてきたという。
「うまくすり寄って利用されていたんですよ。安倍さんはそれを知っていて自分の票のために利用した。そんな人が国葬なんてありえない」と語った。
安倍氏は北朝鮮の拉致問題解決を政権の最重要課題に掲げていた。しかし、籠池氏は「一丁目一番地のはずの拉致問題解決も何ら動きはない。首相を卒業してから北朝鮮に行くわけでもなく、文鮮明さんとそれだけ仲が良かったのなら、北朝鮮にアプローチくらいすればいいが、それもない」とバッサリ。
高く評価される外交面についても「ロシアとの北方領土返還の話も何を話していたのか。国民に期待感を持たせるだけで何のプラスもない」と酷評。さらに「私たちの森友事件でもそうだったが、堂々とウソを突き倒して国民をだましてきた。信じてきた保守の人間をもだましている」と指摘した。
そう、今回の国葬反対の意見は、礼節を欠いた左翼のクズによるものだけでなく、だまされ裏切られ憤慨している保守層によっても支持されているのだ。
「長崎・平戸市長が「反日勢力よ」と投稿 国葬反対する人を念頭に」(9/28 18:26配信 毎日新聞)という記事では
27日に開かれた安倍晋三元首相の国葬に出席した長崎県平戸市の黒田成彦(なるひこ)市長(62)が自身のツイッターに、一般献花者の多さに触れ「テレビよ、反日勢力よ。この静かな反撃を直視せよ!」と投稿した。国葬に反対する人たちを念頭に書き込んだとみられるが、黒田市長は「反安倍勢力を意味したもので、国葬に反対する人たちを指したものではない」と説明した。
江戸時代、長崎と平戸は世界に開かれた門戸であったが、いまや世界を知らないただの田舎に成り下がったようだ。だれが反日勢力なのだ。ネットでは「反日カルト団体」である統一教会とつるんでいた安倍元首相への怒りの声があふれている。
まあこの平戸市長も、統一教会から選挙援助を受けているだろうし、本人も統一教会かもしれない。そもそも献花した日本人も、たんにだまされやすい純朴な人間とか、自民統一教会について何も知らない自民党支持者ではく、統一教会の信者たちだろう。
安倍元首相の欠点を上回る業績は、すべて統一教会の支援によって実現していたにすぎない。統一教会という、反日カルト団体なくして何も実現できなかった。そして統一教会という反日カルト団体とつるんでいた安倍元首相こそ、裏切り者、国賊、売国奴にすぎない。
ちなみにアメリカではキング牧師の栄誉を称え、1986年よりキングの誕生日(1月15日)に近い毎年1月第3月曜日を、キング牧師記念日(Martin Luther King, Jr. Day)として祝日としている。移動祝祭日にしなくてもいいのだが、日本でも偉大なる安倍元首相の死を悼んで、国葬の日を、安倍首相記念日(Shinzou Abe Day)にしたらどうか。国賊を国葬にしたまさに9月27日こそ、日本人が自民統一教会によって侮辱された国辱の日として長く記念すべきである。