2017年05月20日

放課後

「放課後」というのは、ごくふつうに使う日本語だと思うが、要するに授業時間が終わったあとのことである。そのことはわかっているのだが、私は個人的にこの言い方にどうしてもなじめない。いまでもなじめない。放課後といわれると、いったいいつのことなのか、わからなくなって、混乱してしまう。


理由はわかっている。私が名古屋出身だからである。私の学校時代に「放課後」というのは、「授業後」「授業時間後」という意味ではなかった。「放課後」というのは「休み時間後」ということである。そのためこの後者の意味がしみついているので、どうも東京都か関東近辺では「放課後」の意味が私の親しんだ意味とちがうことに、大学生時代に気づいてから今日にいたっているが、いまだに自分から小中高の「授業後」という意味で「放課後」という言葉を使ったことがないし、使えない。


何をバカなとか、私の勝手な勘違いというなかれ。私の持っている電子辞書の『広辞苑』(第6版)には、こうある。

放課 ①その日の所定時間の課業が終わること。

②(名古屋で)学校の休み時間。


放課後 学校で、その日の授業が終わった後。「――の練習」

『広辞苑』の最新版に、この定義がいまも継承されていることを願っている。ほかの辞書には名古屋での定義が載っていないことが多いので。また名古屋の定義だと「放課後の練習」といわれてもなんのことはわからないのも、これで理解してもらえると思う。

posted by ohashi at 10:34| コメント | 更新情報をチェックする